2019年09月05日

減らない中性脂肪・LDL(悪玉)コレステロール〜閉経後の脂質代謝異常〜

「生活習慣に変化はないのに・・・むしろ食事には気を付けているのに・・・」  中性脂肪やLDL(悪玉)コレステロールの値が増えていくことに「???」

原因不明のLDL(悪玉)コレステロールと中性脂肪の増加。 健康診断の結果を見て、「えっ?」と驚かれた方もおられるのではないでしょうか?

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女性ホルモンの減少は悪玉コレステロールを増加させます。

女性は、40代後半を過ぎれば、徐々にエストロゲン(女性ホルモン)が減少していきます。そして女性ホルモンの減少はLDL(悪玉)コレステロールの代謝を滞らせます。

・エストロゲン(女性ホルモン)は肝臓にあるLDL(悪玉)コレステロール受容体(吸収する装置)数を維持させるので、血中のLDL(悪玉)コレステロールを肝臓で吸収しやすくします。

・肝臓に一定量のLDL(悪玉)コレステロールが吸収されれば、肝臓は更なる脂質の合成を行うことはありません。肝臓から体内へ送り出されるLDL(悪玉)コレステロールは体内に必要な適正量に落ち着いていきます。

・同時に女性ホルモンは、HDL(善玉)コレステロールを増やすタンパク質の合成を促進させますので、HDL(善玉)コレステロールの値もアップします。

・中性脂肪とLDL(悪玉)コレステロールが増え、HDL(善玉)コレステロールとエストロゲン(女性ホルモン)が減少しているようであれば、更年期・閉経後の女性ホルモン減少による脂質代謝異常が考えられます。



過度の脂質制限は逆効果です。

脂質を過度に控えるのは逆効果になるという研究もあります。

それというのも、コレステロールは細胞膜や粘膜の材料、ホルモンの材料(抗ストレスホルモンや性ホルモンなど)に必要な栄養素である為、その7割強は体内(肝臓)で合成されるからです。

食事で補われるのは3割弱であるため、脂質制限のみでは効果は薄いのです。

脂質は体に必要不可欠ですので、体は一定量のコレステロールを保持しようとします。 食事で脂質が入ってこなければ、その分体内(肝臓)での合成量を増やして備えます。 結果、脂質を摂らなくても「脂肪の数値は下がらず」という結果に。


ストレス・慢性疲労による肝機能の低下

閉経だけが原因ではなく、慢性的なストレスや疲労による「肝臓の疲労」によっても、脂質の代謝異常が起こりやすくなります。

肝機能の低下により、血液中のコレステロールを肝臓が上手に吸収できない状態です。肝臓はコレステロールが不足していると誤解して、どんどん合成してしまいます。

また、血中のコレステロールも吸収されず減らないので数値は上がります。

蓄積された疲労やストレスがもたらす「脂肪太り」と言えます。

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LDLコレステロール〜濡れ衣を着せられた功労者〜

一般にLDLコレステロールは「悪玉」と呼ばれますが、LDLコレステロールが悪さをするわけではありません。体内の毒素でもありません。

悪どころか、血管の傷の修復などに素早く取りかかってくれる功労者です。

「血管の問題のある所を調べたらLDLコレステロールがいつも沢山居るな、だからLDLコレステロールが血管に悪さしているに違いない!」 数十年前、こんな悪者の濡れ衣を着せられたLDLコレステロール。

最近の研究で、LDLコレステロールが血管に悪さをするのでなく、糖鎖などで傷つけられた血管の内傷を早期に修復する為に集まってきていることがわかってきました。冤罪だったのです。

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活性酸素による酸化型コレステロールの危険性

冤罪だったといっても、LDLコレステロールは、体内に発生した活性酸素(フリーラジカル)に酸化されやすく、「酸化型LDL」になった時は悪さをします。 酸化型LDLは、血管壁で塊になりやすい性質を持ちます。

更にこの塊は、隣の細胞まで酸化して連鎖反応の様に「酸化LDLコレステロール」を増やします。放っておけば、血管内の脂肪塊は増殖し、血流の障害になってしまいます。


活性酸素を防ぐには 「活性酸素を除去・減少させる抗酸化力」が必要です。

減少させるべきはLDLコレステロールではなく、むしろ活性酸素(フリーラジカル)の方なのです。活性酸素の対策としましては、

・慢性的な疲労、過度のストレスの改善

・睡眠の時間や質の改善(成長ホルモンを十分に浴びる為、早寝・熟睡を)

・過度の飲酒・喫煙などの節制

・食事ではポリフェノール、βカロチン、食物繊維、ビタミンC、Eの摂取

などがあげられます。

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閉経に伴う症状と考えられている脂質代謝の異常。 そして蓄積された疲労・ストレスによる脂質代謝の異常。 ガマン&ガマンの「脂質制限」ではなく、原因に応じた改善策が有効だと考えます。

女性ホルモン減少の対策としましては、 大豆イソフラボン(エクオール)に代表されるような、女性ホルモンとよく似た成分を含んだ食品の摂取なども期待できる改善策ではないでしょうか。

活性酸素対策としては、抗酸化力アップの生活習慣と食事があげられます。

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東洋的な考え方に基づいた鍼灸による全身(心)のケアは、蓄積された疲労やストレスの改善、疲れた肝臓の機能サポートなどにも効果的です。

生殖器由来より分泌量は少なくなりますが、心身を休ませることで(閉経に関係なく)副腎で作られる女性ホルモンの分泌を促す効果があると考えられます。

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「人生五十年」の時代には、女性の多くは閉経の前後に寿命を迎えていました。ですが、現代の女性はそれより更に30年以上を生きねばなりません。

女性の心身の変調に対応するレディース鍼灸が、大切な「30年以上」を健康的に、そしていつまでもアクティブに過ごされるサポートになれたなら大変嬉しく思う次第です。

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ブログ文章 橋本昌周

江戸川区・京成小岩 / 千葉県 山武・東金市(出張専門)
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【女性の更年期・閉経期の症状の最新記事】

2019年09月04日

眼精疲労と眼疲労

眼疲労と眼精疲労。一文字違い。「精」とは一体何でしょう。

長時間のPC作業やスマホ・タブレット、近視的な視野での細かい作業の連続による眼の疲労(過労)は、誰でも経験されたことがあると思います。

目そのものを休ませれば元に戻る眼疲労と、目を休ませても改善しない、また目が疲れる作業をしていないにも関わらず、眼の疲労や肩こりや頭痛、眼窩痛などの症状が長引く、眼「精」疲労があります。

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「精」は体の持つパワー(元気)を意味します。

東洋医学では、眼を動かす燃料になる「陰血(いんけつ)」は精から作られると考えられています。

すなわち、肉体や精神の疲労で「精」が使われ過ぎれば、精から作られる陰血(目を働かせる燃料)も不足してしまうのです。

それどころか疲労やストレスが強く、「精」の消耗が激しければ、そのロスを補う為に、蓄えられていた陰血さえ使われてしまうことがあるのです。


精は腎、陰血は肝がコントロールしています。

ストレス、イライラ、怒り、寝不足、疲労・・・。 そのような心身の変調が目や目の周辺に現れるという事は良く経験します。

逆に、熟睡された後やマッサージやリラクゼーションを受けられた後には、「眼がパッチリした」「明るく感じる」など、眼の変化を実感された方も多いのではないでしょうか?

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眼とは、光を受け止め映像化する器官です。

光とは陽が極まったもの(極陽)。例れば、メジャーリーグの投手並みの速球です。 極陽を受け止めるキャッチャーも草野球レベルでは務まりません。 「極陰」、強力なキャッチャーが必要です。 このように考えると、眼とは、かなり陰性が強い器官といえます。

人体で陰性が強いのは「腎」、そして「肝」です。

この腎と肝がしっかり休まった状態が、光をばっちりキャッチできる状態だと言えます。

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鍼灸によるアプローチ

眼の疲労だけでなく、心身の疲労から生じる、精の消耗・陰血不足による眼精疲労、視力の低下、そして肩こりや頭痛、眼窩痛などの愁訴。

当院では、蓄積された疲労、冷え、ストレスなどの心身の滞りにより、その方の生命力(自然治癒力)の働きが弱められ、それにより精や陰血の消耗を速やかに補えない状態が眼精疲労の原因だと捉えます。

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全身(心)の調整により、弱められた生命力(自然治癒力)の働きを補う事で、消耗した精・陰血(腎・肝の疲労)のリカバリーを促進し、眼精疲労の改善を目指します。

眼を休ませても、なかなか改善しない眼「精」疲労。 蓄積された疲労やストレスに対して、体からの「休め」のSOSサインのようにも思えるのです。

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posted by shosyuh at 11:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 眼の症状・眼精疲労

2019年09月03日

夜間の頻尿

せっかく熟睡されていても、夜中に尿意で目覚めてしまう方は少なくありません。
 
毎晩3回、4回以上となれば、慢性的な寝不足により、日中の活動力や集中力の低下も心配されます。
  
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「尿意」とは、膀胱にオシッコがいっぱい溜まって反応するセンサーとも言えます。

ですが、夜間頻尿の方のオシッコの量は少なく、色も透明、においも湯気も少ないことが多いようです。体内(膀胱)に「ある程度の時間溜められた尿」とは思えない程です。
 
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東洋医学では、腎は真夜中に活動を強める極陰(陰中の陰)の器官とされます。

また膀胱と腎臓は表裏一体と考えますので、休まった健康な状態では、腎臓が活発な真夜中は膀胱は大人しく休んでいるのが普通です。
 
夜間に膀胱が活発に動くというのは「腎の力」が衰えてきているサインともいえるのです。

これは、疲労、冷え、ストレス、気力・体力の消耗、加齢などの要因により、その方の「腎の力(先天の生命力)」が弱まっている状態が考えられます。
  
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疲労、冷え、ストレスによって生命力を弱められた体は、何故オシッコを溜めたくないのでしょう? 
 
何故、オシッコが大量に溜まらないうちに頻繁にトイレに行くのでしょう?
 
オシッコは湯気が出て温かい液体のイメージがありますが、実際は極陰(陰中の陰)の腎臓から作られた「原尿」はとても陰性が強く冷たい液体です。 その冷たい原尿が、体温を奪うことで湯気の出る温かいオシッコになります。
 
原尿に奪われた体温とは「生命力そのもの」です。
 
「冷え疲れた体はオシッコを溜めたくない。」 これ以上生命力(体温)を奪われるのを拒むからです。
 
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夜間の頻尿を改善するには、その方の奪われた体温や弱められた生命力を補わねばなりません。
 
夜間の頻尿は、決してご高齢者だけの問題ではなく、疲労や冷えの蓄積、精神的な要因、大きな病気・手術や出産などの影響により若い人にも起こりうるものです。
 
当院では「転校してきたばかりの小3男児」にも夜間頻尿が見られました。
 
慢性的なストレスや不安も、生命力(体温)を奪う要因になりうると考えられます。
 
蓄積された疲労・冷え・ストレス、生活習慣の不摂生、過去の病気、手術・ケガ、心理的な抑圧など、様々な要因により本来のバイタリティ(生命力・活力)は弱められてしまいます。

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当院では、夜間頻尿の度合いを、心身に蓄積された疲労や冷え、生命力の弱まりの指標として捉えます。

慢性的な夜間頻尿の背景には、必ずその方の生命力の働きの弱まりがあると考えられます。

東洋的な考え方に基づいた全身(心)の調整を行い、その方の弱められた生命力の働きを補うことで、朝までしっかりとおしっこを溜めておけるような、温かく休まった心身を目指していくのです。

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