2019年09月21日

乳腺炎〜育児疲れと気滞〜

乳腺炎は激痛といわれます。

赤ちゃんが哺乳瓶のミルクを飲まない子だと、お母さんはやむを得ずその激痛に耐えながら授乳をすることに。もちろん痛み止め・抗炎症剤の類はNGでしょう。

子を持つ母は強しですが、授乳が苦痛ではあんまりです。

そのような乳腺炎のご相談を受けての訪問出張。 お薬を使いたくない状況では、ワラをも掴む気持ちで鍼灸に期待をしていただけたのかも知れません。

お宅に伺えば、上の子もまだ小さくて、 家事・育児全てを一人でこなす、まだ若い二児のママが待っておられました。

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東洋医学では、乳腺炎の原因を 「母体に生じた強い気の滞り」と考えます。

逃げ場のない(代わりのいない)精神的な疲労。

365日24時間オフのない(熟睡できない)肉体的な疲労。

産後に現れやすい、その方の体質・気質などの先天的な素因。

乳幼児を二人も育児していたら、気の滞りが起こらない方が不思議なくらいです。


乳房の炎症に対して鍼をするのではなく、母親の気の滞りや上逆(のぼせ・イライラ)を動かすことで 乳腺炎の改善や再発の予防を目指していきます。

今回は、母親の気の滞りや上逆が強いようでしたので補助的に胸骨や肩甲骨にあるツボも使いました。

授乳は休むことなく日に何度も繰り返されます。 「一日でも早く」「できたら今日で楽になっていただきたい」 施術中、ずっとそのような気持ちがありました。

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母乳とは本来、母親の血液を濾して作られる尊いものです。

また授乳時には、乳首への刺激により穏やかな気持ちになるホルモン、オキシトシンが分泌されます。 このホルモンは子宮収縮の働きもありますので、 産後の子宮のケアにはとても大切なものです。

母親が苦痛やストレスに耐えながらの授乳は 「おっぱいの味が苦いんじゃないかい?」と赤ちゃんに聞きたくなります。

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ブログ文章 橋本昌周

江戸川区・京成小岩 / 千葉県 山武・東金市(出張専門)
鍼灸・積聚(しゃくじゅ)治療
小児はり 不妊症の鍼灸治療

はなのやま鍼灸院
http://hananoyama.com

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2019年09月19日

認知症介護の疲労ケア〜泥棒と罵られる嫁〜

認知症やアルツハイマーなど、ご家族の介護をされている方が疲労困憊な状態で来院されることも少なくありません。その多くはお嫁さんです。

お話を伺うと、多く聞かれるのは 「泥棒扱いされた」「何十年いても嫁は他人なんだ」というお話です。カウンセリング中に、悔しくて泣きだされる方もおられます。

頭にきて母親を叩いてしまったという方もいらっしゃいました。

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3次元の私たちは 「因果律」という法則の中に生きています。

突然頭にボールをぶつけられたら、それが「4次元から飛んできたかも?」 と思う方はいないでしょう。 必ず、自分で解明(理解)できる範囲の中から 原因を見つけようとします。


認知症の方は、記憶が失われています。そして病識が無い方がほとんどです。

記憶をなくすのは忘れるのと違い、 何かのきっかけで思い出すことは皆無です。(お金を)自分がしまい忘れ、置き忘れ、使ってしまった記憶の全てがありません。 記憶を失くした状態で、「ある」と思って開いた財布からお金が消えていたら・・・

先ほどの因果律から、「お金が勝手に歩いて消えるわけない」 「誰かが盗んだとしか考えられない」と。 外出されない方の脳に浮かんでしまう犯人は、「ご家族の誰か」ではないでしょうか?


また脳は、同時にキーワードの連想処理を行っていきます。

「家族=(いつも傍にいる)お嫁さん」の連想も多いでしょう。 連想は他の家族には及びません。 最初に思いついたお嫁さんが家族の代表です。


そして認知症の方の脳内では、因果律と連想の二つのMIXが行われてしまいます。

自分の財布からお嫁さんがお金を盗んでいるシーンが作り出されてしまいます。 まるで「財布から盗んだ瞬間を目撃した」かのように言う方もいらっしゃるでしょう。

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でも・・・、家族というキーワードで連想したお嫁さん。 実は、認知症の方が、家族の中で一番信頼している(頼りにしている)存在なのです。

一生懸命頑張っても、毎日ののしられているお嫁さんは、怒りを感じることでしょう。

でも本人の脳中では、このような処理回路が働いてしまっている可能性も考えられるのです。 状況と症状が作りだす「認知症特有の幻覚」なのです。

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介護疲れを改善される為に来院された方には、肉体の疲労だけという方はおられませんでした。

365日24時間いつまで続くのかわからないOFFスイッチのない精神疲労。

ご自身のアクティブな時期がどんどん消耗されてしまうジレンマとあきらめ。


慢性的な疲労やストレスが蓄積されれば、誰しも心身の器量が小さくなりがちです。

今までは気にならなかった事にも、 イライラしたり、うんざりしたり。 疲れているのに全然眠れなくなったり、 一つの考えに頭が占領されたようになったり。

介護をしている方側が、精神と肉体ともに”疲労のスパイラル”に陥りかねません。


当院では「心と体は一体である」という、東洋的な考え方に基づいた全身(心)の調整を行います。

温まり休まった心身には、少しずつ余裕が生まれると考えるからです。

鍼灸で「ストレス源」そのものを消すことは出来ませんが、ストレスを入れておく物置の増築は可能です。

「心と体が一杯一杯にならないように。」

日々のストレス源に対して、少しでも心身の「余裕」を取り戻していただけたらと思うのです。

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2019年09月16日

ED・自律神経失調・鬱(うつ)〜疲労・ストレスによる男性更年期の症状〜

男性の更年期症状とは 主に男性ホルモンのバランスの乱れが原因で、身体的・精神的・性的不調をきたすものです。

女性の更年期と同じように、様々な全身(心)症状が生じます。 若い男性ほど、ストレスや生活習慣・運動不足などによる影響が大きく、中年以降では、加齢による男性ホルモンの分泌低下に起因するものが多いとされています。


原因と考えられるもの

テストステロン(男性ホルモン)の分泌量、濃度・活性の低下など。

脳の男性ホルモン分泌に関わる部位は、自律神経に関わる部位にとても近く、相互に影響を与え合っています。 男性ホルモンのバランスが乱れれば、自律神経にも影響を与え、様々な機能失調が起こります。

男性には「閉経」という明確な体の変化が無く、発症には個人差が大きい為に認知されにくいのです。 過去には、単なる疲労・老化現象・うつ病と診断されてしまうケースも少なくなかったようです。


症状

・身体的な症状
ほてり、のぼせ、冷え性、動悸、肩こり、頭痛、全身倦怠感、疲労、背頚部痛、記憶力の減退、関節痛、発汗、陰毛の減少

・精神的な症状
落胆、不眠、うつ症状、いらだち、食欲不振、興奮状態、神経過敏、不安 生気消失

・泌尿器の症状
頻尿、残尿感、会陰部不快感、前立腺肥大症(尿道や膀胱底部が圧迫され尿意はあるのにすぐでない、尿の切れが悪くなる)

・性機能に関するもの
性欲減退、勃起不全、射精感消失 オーガズムの低下、など。

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一般に男性更年期といえば、LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)やPADAM(加齢男性における男性ホルモン低下)などの、いわゆる加齢・老化に起因するものが多くみられます。

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ここでは「加齢現象ではない男性更年期障害、つまり、ストレス・心身の疲労・環境や心境の変化などが原因となる男性更年期症状 を考えてみたいと思います。

ストレス要因

・ストレスがかかると体は防衛反応を起こします。

これは心身の安定を保とうとする反応です。アドレナリンや糖質コルチコイドなどの神経伝達物質やホルモンを体内に分泌させ、発汗・興奮状態、戦闘状態を作ります。

体力を保持する働きがある男性ホルモンも分泌され、体は精神・体力ともにストレスに対抗しようとします。

ストレスが一過性であれば、体のストレス反応はすぐに元に戻ります。ですがストレスが強く、長期間にわたり緊張・興奮・怒りや不安の感情が持続すると、脳からの休みない男性ホルモンの分泌命令に脳や器官が疲弊してしまい、逆に男性ホルモンの分泌に不足・異常が起こります。


・男性ホルモンの乱れは自律神経系に影響を与えます。

「抑うつ、自律神経失調、更年期症状(性欲減退・ED)」などが生じやすくなります。

自律神経系の乱れにより、さらに男性ホルモン分泌異常やホルモン濃度の低下が起こります。 長期のストレス・疲労は男性更年期症状を悪化させます。

働き盛りの男性では、社会的地位による責任の増大や家庭環境のストレスから、自律神経に関わる影響も大きいと考えられます。 その方を取り巻く責任や環境の問題が男性更年期症状に影響するケースも考えられます。

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更年期症状が起こりやすいタイプ

・几帳面でまじめ、責任感が強い人

ストレスから更年期症状になりやすい傾向にあります。 男性ホルモンの分泌低下により、うつ病(気分障害)が発症したり、落ち込み・不眠・不安感・集中力の欠如の状態に陥り、消極的になり、行動を実行できなくなったりします。

几帳面でまじめな人ほど、活動性・意欲が失われた事がさらなるストレスになり、悪循環から、更に男性ホルモンの分泌低下を起こします。


・男性的で男らしい人 

男性ホルモンが大量に分泌されていた男性、という意味です。肥満やストレスで男性ホルモンの分泌が低下すると、分泌量そのもののよりも「大量に分泌されていた頃との落差」により更年期症状が発症しやすいと考えられています。

筋肉質だった男性が、急にお腹が出てきたり、筋肉が細くなったり、変化の落差が大きい人ほど更年期症状が大きく出やすい傾向にあります。


・運動不足(肥満)の人、激しい運動を急にやめた場合

肥満による脂肪の蓄積は女性ホルモンの分泌を促しますので、相対的に男性ホルモンの活性が低下することがあります。

筋トレなど、激しい運動により自律神経の調節を行い、男性ホルモンの分泌を促す習慣のあった方が、急にやめた場合、 急な習慣の変化に体がついていけなくなり 自律神経系のコントロール失調から男性ホルモンがスムーズに分泌されなくなります。

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前立腺(排尿・セックス)への影響

・男性ホルモン減少の影響を受けるのは前立腺です。前立腺は女性でいう子宮にあたる器官です。男性の生殖機能に大きな影響を与えています。排尿にも密接なかかわりがあります。 更年期症状により前立腺に影響がでると、男性はセックスや排尿に変化が現れてきます。

・泌尿器系の症状としては 「頻尿 頻繁に(2時間以内に)尿意をもよおす」「残尿感(出きっていない感じ)、排尿後に動くと尿が漏れる」などがあります。 泌尿器の症状が長引けば、会陰部(陰嚢と肛門の間)にぞわぞわしたような不快感が生じることもあります。

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予防と改善

・適度な運動

ホルモン・バランスを整え、自律神経系にも良い作用をもたらします。

*今まで激しい運動をしていた人が急に運動をやめた直後も、運動によって行ってきたホルモン・バランス調整をコントロールできなくなり症状が出やすくなります。

*運動不足により体内に脂肪が蓄積されてくると、女性ホルモンの分泌が促され、相対的に男性ホルモンの働きが低下します。 肥満防止の運動は男性ホルモンの活性を保持する意味もあわせもっています。


・バランスの良い食事(アルコールに注意)

アルコールは睡眠障害、肝機能障害、肥満などの原因になり男性ホルモンの活性低下をもたらしやすくなります。


・睡眠について

眠れない、寝ていても疲れる、朝起きるのが辛いという方は「自律神経の働きの低下」が考えられます。規則正しい生活、十分な睡眠を確保することも大切です。


・趣味や気晴らし、ストレスコントロール

日光を浴びる *1000ルクス程度の光を1時間ずつ5日浴びるだけで男性ホルモンの分泌を促すゴナドトロピンの量が70%近く増加した研究・実験もあります(カリフォルニア大学)。

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現代医学的な治療

多くは男性ホルモン補充療法が行われます。治療効果の程度や持続時間は確認できていません。

長期間投与後の心血管系や前立腺への影響がはっきりせず、現在、本格的なホルモン療法としては確立されていません。

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鍼灸によるアプローチ

男性更年期の症状を、蓄積された疲労・ストレスに気づいてもらいたい身体からのSOSサインと捉え、東洋的な考え方に基づいた全身(心)の調整を行います。

蓄積された疲労・ストレスなどの様々な要因によって弱められた、その方の生命力(自然治癒力)の働きを補い、高める事で男性更年期症状の改善を目指します。

セーブされた生命力(自然治癒力)を補うことで、ホメオスタシス(心身のバランスを保つ働き)が活性化されると考えられます。そしてストレスによる緊張状態の改善や、自律神経系・男性ホルモンの乱れを整える効果も期待できます。

*性機能や排尿機能の改善には、必要に応じて補助的な局所の施術を行う場合があります。

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突然の男性機能や性行為の失調・排尿のトラブル。盛年期であれば、その自信喪失は計り知れません。 子供が欲しいカップルであれば、男性への精神的な重圧はさらなるストレスになり悪循環に陥ることも懸念されます。

老化・加齢に起因しない男性更年期症状には、 蓄積された疲労・ストレスなどによって弱められた 生命力(自然治癒力)の働きの低下 に対する全身(心)へのアプローチを考えてみることも有効だと考えます。

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